Webマーケティングの主な仕事内容として、以下の4つが挙げられます。
- Web集客(見込み客の獲得)
- セールスライティング
- 行動分析(離脱率・サイト内の回遊性分析)
- リピーターの獲得
Webマーケティングスクール大手「デジプロ」が実施した以下の調査結果を見ても、Webマーケティングの仕事の上位は、上記4つに関連する仕事が占めています。
質問:現在、Webマーケターの仕事として最も多いのはどういった業務ですか?
Webコンテンツの企画、運営 | 31.8% |
Web広告の運用・管理 | 22.6% |
データの収集・解析 | 10.8% |
SNSの運用・管理 | 10.1% |
この記事では、Webマーケティングの仕事内容について詳しく解説していきます。
Webマーケティングで主にやる4つの仕事
4つの仕事内容について、さらに詳しく見ていきましょう。
- Web集客(見込み客の獲得)
- セールスライティング
- 行動分析(離脱率・サイト内の回遊性分析)
- リピーターの獲得
Web集客(見込み客の獲得)
Webを使って見込み客を集客・獲得することです。
Web集客の主な手段として、以下4つが挙げられます。
- SEO
- SNS
- Web広告
- メール
詳細を見ていきましょう。
SEO
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、簡単に言うと検索エンジン(主にGoogle)で上位表示させるための一連のテクニックです。
SEOに成功して、Googleで上位表示できると、毎日自動的に見込み客がWebサイトに訪れるようになるので、Webマーケティングの中でも非常にニーズの大きい分野です。
SEOの中でやる主なこととして、以下のことが挙げられます。
- サイト設計
- キーワード選定
- 競合調査
- 記事のライティング
これら4つのことを連携させて、検索エンジンにおいて上位表示させた上で、より優良な見込み客をWebサイトに訪問させることが重要になってきます。
近年では、検索エンジンでの上位表示の難易度が高くなっている上に、検索エンジンのアップデートによっていきなり順位が下落することもあるので、他の集客手段と組み合わせてリスクヘッジをするのが一般的になっています。
SNS
SNSを使って集客する方法です。
一般的には、定期的にお得な情報を発信することで、フォロワー(=見込み客)を増やしていき、ポイントポイントでフォロワーに商品の購買を促します。
SNSは、SEOに比べると運用に手間がかかるものの、一旦濃い見込み客がフォロワーとして集まると、商品を販売するハードルが格段に下がるという性質があります。
主なSNSとして挙げられるのは、Twitter、Instagram、Lineのビジネスアカウントなどです。
また、チャンネル登録者を集めるYouTubeも広義の意味では、SNSといえるでしょう。
それぞれのSNSごとに、適した商材や見込み客の集め方があり、それぞれに専門家と呼ばれる人たちがいます。
Web広告
Web上に出す広告によって、見込み客を集めることです。
Googleの検索結果の最上位にくる広告(リスティング広告)や、ヤフー広告、YouTube広告、FacebookやTwitterなどのSNS広告など、さまざまな広告媒体が存在しています。
リスティング広告は、購買意欲の高いキーワードを選定することで、優良な見込み客を集められます。
YouTube広告や、Facebook、TwitterなどのSNS広告では、年齢層や性別、趣味・嗜好に合わせてターゲティングできるので、ターゲット層が明確な商材で見込み客を集めるのに適しています。
メール
メールアドレスを取得して、顧客に直接メールで情報を流したり、商品の購入を促進したりする方法です。
メールマガジンが代表例です。
検索順位が突如として変動するSEO、プラットフォームに依存するSNSに比べると、一度取得したメールアドレスにはさまざまな手段でメールを送れるので、今でも多くの企業や個人が集客手段として活用しています。
見込み客が商材を理解するのに時間がかかるB2Bや、B2Cでも検討に時間を要する高額商材などでは、メールによる集客・販売がよく使われています。
セールスライティング
Webマーケティングの仕事の2つめが、セールスライティングです。
セールスライティングとは、集客した見込み客を購買行動までつなげるライティングのことです。
せっかく見込み客を集客できても、商材を買ってもらえなければ、大きな機会損失になってしまいます。
そうした損失を極力防ぎ、できるかぎり多くの見込み客に商材を買ってもらえるように誘導するのが、セールスライティングの役割です。
セールスライティングにはある程度の型があり、そのもとになっているのが行動経済学です。
関連記事:行動経済学【おすすめ本のまとめ】
この行動経済学にもとづいてライティングを書いた上で、商材の特性や顧客の特性によって調整していく必要があります。
行動分析(離脱率・サイト内の回遊性分析)
見込み客がセールスライティングによって書かれた記事やLP(ランディングページ)に訪問するようになったら、実際にどのような行動をとっているかを分析します。
※LPとは、検索結果や広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページのことです。
分析する項目として、離脱率、CTR(目的のボタンが押された割合)、CVR(ボタンを押した後に実際に購買された割合)などです。
LPではなく、Webサイトの場合は、サイト内の回遊性分析などを行います。
また、Microsoft Clarityなどのヒートマップツールを活用して、どの部分がよく見られているか、どの部分で離脱されているかを分析します。
リピーターの獲得
一度商材を買った人は、リピーターになってもらって何度も買ってもらうことを検討する必要があります。
なぜなら、新規に顧客を獲得するよりも、リピーターに商品を買ってもらうほうがはるかにコストが安く済むからです。
リピーターの獲得方法としては、検索エンジンで指名検索(会社名など固有名詞での検索)をしてもらえるようにする、SNSでフォロワーになってもらう、購買時にメールアドレスを取得して購買後のフォローをするなどがあります。
Webマーケターの働き方
冒頭でも紹介した「デジプロ」による調査では、約80%の人が、勤務時間は8時間未満と回答していて、長時間労働している人は少ない印象です。
質問:Webマーケターとしての1日の勤務時間はどれくらいですか?
6時間以上8時間未満 | 37.7% |
4時間以上6時間未満 | 22.6% |
4時間未満 | 19.5% |
8時間以上10時間未満 | 17.3% |
また、リモートワークの頻度が「ほぼ毎日」、「週に半分以上」という人が合計で約60%いるという結果になっています。
質問:現在のリモートワークの頻度はどれくらいですか?
週の半分程度 | 33.5% |
ほぼ毎日 | 24.5% |
週に1、2日程度 | 22.3% |
リモートワークはしていない | 10.3% |
Webマーケターの働き方については、「副業でもできる」、「在宅でもできる」という印象を持たれがちですが、調査結果でも実際にそのような傾向が見られます。
Webマーケティングに向いている人
地道な分析作業の繰り返しとなるWebマーケティングは、以下5つの特徴に多く該当する人に向いています。
- 数字の分析が得意な人
- 人の購買行動に興味を持てる人
- 未経験のことでも積極的に勉強できる人
- 結果が出るまで粘り強く取り組める人
- パソコンと向き合うのが苦にならない人
Webマーケティングの勉強方法
Webマーケティングの勉強方法には、「独学」と「スクールでの学習」の2つがあります。
独学でWebマーケティングを勉強する
独学でWebマーケティングを勉強する方法は、3つあります。
- 自分でブログを運営する
- 本で勉強する
- 講座で勉強する
この中の1つ、またはすべてを組み合わせることで、Webマーケティングを独学でも習得できます。
私自身もサラリーマン時代の本職はWebマーケティングとは無縁でしたが、ブログ運営などを通じて勉強してきた結果、独立後にWebマーケティングの仕事も受注できています。
もっと詳しく>>Webマーケティングを独学で学ぶ方法
スクールでWebマーケティングを勉強する
独学が不安という人は、スクールで勉強する選択肢もあります。
Webマーケティングスクールの受講期間は1ヶ月~半年程度、受講料は15~60万円程度が相場です。
Web広告に強いスクール、SEOに強いスクール、転職支援に強いスクールなど、スクールによってカラーはさまざまです。
もっと詳しく>>おすすめのWebマーケティングスクールは?
Webマーケティングの仕事をするには?
Webマーケティングの仕事を始める方法として、以下3つがあります。
- Webマーケティング会社に転職する
- 本業とは別に副業で始める
- フリーランスとして仕事を獲得する
それぞれ詳細を見ていきましょう。
Webマーケティング会社に転職する
Webマーケティングの仕事を始めるための王道は、Webマーケティングの会社に転職することです。
人手不足から未経験でもよいので採用したいという会社もあるので、そうした会社に入るのは1つの方法です。
特に未経験からの転職の場合、年齢が若ければ若いほど有利なので、Webマーケティングに興味があるなら、すぐにでも転職エージェントに登録することをおすすめします。
Webマーケティング系の案件が豊富な転職エージェントとして、以下の2つがあります。
リクルートエージェント | 転職エージェントの最大手です。今すぐに転職しない情報収集目的で登録する人も多くいます。 |
マスメディアン | クリエイティブ・マーケティング関連の専門誌を発行し60年以上の歴史を持つ「宣伝会議」のグループ会社です。広告・Web・マスコミ職種を専門に転職・就職を支援しています。 |
いきなり転職するのはハードルが高いと思うなら、転職支援の強いWebマーケティングスクールで勉強してから転職する方法もあります。
本業とは別に副業で始める
副業から始めて勉強する方法もあります。
自分でブログなどを運営して独学で学んでから、副業を始めるパターンがよくあります。
私自身もそうですし、私のまわりでもこのタイプの人は少なくありません。
もっと詳しく>>未経験者がWebマーケティングの副業を始めるための方法
フリーランスとして仕事を獲得する
いきなりフリーランスになるのはリスクもありますが、ある程度のスキルが身につけば、フリーランスとして仕事を獲得することも可能です。
早ければ、勉強をはじめて1年くらいでフリーランスになることも可能です。
もっと詳しく>>Webマーケティングでフリーランスになる方法
まとめ
以上、Webマーケティングの仕事内容について、解説しました。
Webマーケティングの主な仕事内容として、以下の4つが挙げられます。
- Web集客(見込み客の獲得)
- セールスライティング
- 行動分析(離脱率・サイト内の回遊性分析)
- リピーターの獲得
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